セクシュアリティやジェンダー、そしてそれらが人種・民族や障害、階層などと複層的に交わるさまざまな交差点(インターセクション)を、読者と一緒に旅してゆきたいと思っています。
詳しいプロフィールや、これまでに書いた記事、行った講演などの情報を下にリストアップしてあります。全文を公開しているものもありますので、気になる方はぜひ下にスクロールしてご覧ください。
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ちなみにこのニュースレターは、定期的に ZINE として紙媒体にしたいなと思っています。その際には、サポートメンバーには無償頒布、無料登録の方には割引価格で販売するつもりです。お楽しみに!
届いてほしい人に届けたい
ニュースレターというのは「メールで届く」というのがポイントなのだそうですね。
ただ、実はこれまで使っていた WordPress にも「メールで登録する」という機能が備わっており、記事を投稿すればそのつど登録者にメールで記事が届く仕組みでした。
では、ニュースレターに移行する意味とは?
率直に言えば、自分の心の持ちようです。
WordPress にせよ note にせよ、あるいははてなブログにせよ、およそ「ブログ」と名のつくものは、どうしてもやはり全体公開であることを意識してしまう。多くの人に読んでもらいたい、と思ってしまう。
そうすると、自分と読者という本来一対一である関係は、たちまち崩れてしまう。
以前ツイッターにこう書きました。
文章を書くということに限らず、何かを発信するということは、それを目にした〈誰か〉との接続回路を開くということだ。
[…]
〈誰か〉が書き手や語り手としての私と時を超えて時間を共有しているとき——遡って、書いている/話している私もまた、その〈誰か〉と時間を共有している——、私と〈誰か〉は、私の文章や語りという場において、並走しているはずではないか。というか、そうでなくては、回路を本当に開いたことにはならないのではないか。読み手や聞き手と私が並走する場を作ることが、表現することの意義なのではないか。
僕は、届けたいな、と思う。
でもそれは、誰でもいいから届けたい、という意味ではありません。
十代の頃、自宅にインターネット環境がやってきました。同じようにインターネットを使い始めた学校の友人たちで、それぞれ『魔法のiらんど』でホームページを作りました。日記を書いたり、掲示板に書き込みしあったり——そうするうちに、今度は会ったことのない人とも交流するようになりました。その中には、今で言う「LGBTQ+」に該当する人たちもいました。
そうして、自分の性のあり方がどうやら社会一般的な「普通」と異なるらしいということに気づき始めていた僕は、それが自分一人の局所的な出来事ではないことを知りました。「普通」じゃないとされる者同士で共感し合える関係を、中学校三年生くらいで持つことができたというわけです。
インターネットを探し回ると、さらにもっと多くの「LGBTQ+」の人々のホームページがありました。週末だけ「女装」しているという教師がいたり、膨大な数の文章を掲載している左翼活動家がいたり——やがてインターネットにブログが生まれると、その数は数十倍に膨れ上がりました。
中高生時代は、そうやって出会った数々の先人たちに支えられていました。先人たちは僕の存在など知らなかっただろうけれど、僕は勝手にその人たちの文章を読み、共感したり、学んだり、「そんなふうに考えてもいいんだ」と気付かされたりしていました。
先人たちとは、のちにその多くと知り合いになりました。『魔法のiらんど』時代に知り合った二人のクィアな仲間も、それぞれライターと写真家になって活躍しています。
「大人になる」ということが「社会の不条理を受け入れ、順応して生きていく」という意味であれば、尊敬する先人たちも、二人の仲間も、僕も、年はとったがまだ大人になってはいない。それは誇らしいことだと思っています。
しかし実際には、僕はもう中年の域に片足を突っ込んでいます。大学院生から「高校生の頃からマサキさんのブログ読んでます」と言われたこともありますし。
自分ももう、「先人」なのです。
先人としてどんな振る舞いが望ましいか、ということはあまり考えたくありません。自分は自分であって、誰かにおもねるのは嫌ですから。
けれど、他人から「先人」として見られていることは意識すべきだ、と、特にここ数年感じるようになりました。イベントに登壇などすると、若い人たちが、僕の発言にあたかも何らかの「正解」を聞いているかのように耳を傾けているのに気づくことが増えたからです。
自分が「若者」枠だった時は、ある程度好きに話しても問題ありませんでした。その場の権力勾配において僕はどうしても下の側にいることが多かったからです。でも今は違う。 LGBTQ+ 関連のイベントに行けば、そこは自分にとって「権力を発揮できる場」なのです。
インターネットに文章などのコンテンツを掲載することは、恩返しでもあります。先人たちから支えてもらった恩を、今度は自分がインターネットに存在し続けることで、返しているような気持ちでいます。
では、それを続けながら、しかし自分の権力の発動を抑えるには、どうやったらいいんでしょう。
それはやはり、上で書いたように、「並走」なのではないか。
導くのでもなく、示すのでもなく、共に歩くこと。それを文章や語りで実践できればいいな、と思っています。
そしてそれは、ブログという形式では、難しい。少なくとも僕にとっては。
誰に届けたいのか
僕は、社会運動に強烈なシンパシーを感じています。
それは先に言ったような、自分一人の局所的な問題ではないという気づきに端を発しているのでしょう。僕個人の悩みや、あなた個人の悩みを、社会的な文脈で解釈し直すことの重要性を、僕は若い頃に知ることができました。
だから、僕の発する言葉の宛先は、フェミニズム運動、クィア運動、在日コリアンの民族運動、障害者運動、労働者運動など、社会運動にシンパシーを感じる人たちです。
瀬戸マサキとは誰なのか
1985年生まれのライターです。2022年11月まではマサキチトセという名前で発信していました。専門はクィア理論と社会運動論で、シカゴ大学修士課程中退(社会学)です。
特に関心があるのは以下のトピックです。
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資本主義と LGBTQ+
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貧困二世・三世の LGBTQ+
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性的欲望に関する社会的言説の歴史
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セックスワーカーの権利と尊厳
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排外主義とインターセクショナリティ
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情報保障(字幕、手話、やさしい日本語など)
現代思想、Wezzy等に文章が掲載されています。詳しい執筆歴は下にあります。また、執筆歴にはありませんが大学の卒業論文は音楽の楽曲分析と歌詞分析でした(フェミニスト音楽学)。
ライターのほかに、マイノリティフレンドリーなダイニングバーの経営、某企業の労務管理、そして時々翻訳・通訳もやっています。
栃木県足利市で生まれ、高校〜大学院の大半をニュージーランドとアメリカで過ごしました。今は群馬県館林市に住んでいます。
セクシュアリティは「だいたいゲイ」です。(正確にはバイセクシュアルのグレイセクシュアルで、アロロマンティックのマロマンティックです。意味は「男女それぞれに性的魅力を感じるが、その頻度や度合いが基本的に低い。恋愛的魅力を感じる頻度や度合いは一般的だが、その対象は男性のみである」となります。)
ジェンダーアイデンティティは「男性」です。(人称代名詞を2022年12月に they/them から he/him に変えました。ノンバイナリーだった時期が長いため、シスジェンダーに「戻った」というより、改めて男性に性別移行している感覚です。)
趣味はトラックメイキング、筋トレと手話とピアノです。
お仕事等のご依頼、お問い合わせは chicomasak [at] gmail [dot] com まで。(その際は、おおよその原稿料/講演料を最初のメールにてご提示ください。)
Twitter: @masakichitose Instagram: @masaki_smc
執筆歴
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2020|あなたが書けたかもしれない紙面を奪ってまで(『現代思想』2020年10月臨時増刊号「総特集=ブラック・ライヴズ・マター」掲載|全文)
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2020|「MISIA、かっけー!」だけでいいのか 紅白に突如現れたレインボーに感じた興奮と戸惑い(Wezzy掲載|全文)
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2018|書評『セックスワーク・スタディーズ』(SWASH編・日本評論社)(日本女性学研究会「女性学年報」第39号掲載|全文)
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2017|社会は頑張って異性愛者を育んでいる 同性愛は先天的か後天的かの議論を超えて(Wezzy掲載|全文)
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2017|ダイバーシティは「取り戻す」もの 差別の歴史の中で生み出された"性的指向"と"性的嗜好"の違い(Wezzy掲載|全文)
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2017|排外主義と主流LGBT運動——「ヘイト」概念を超えて(『人権と生活』44号掲載|全文)
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2017|LGBTの次はSOGI? 看板を入れかえるだけでは失われてしまうSOGIの本当の意味と意義(Wezzy掲載|全文)
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2016|「不快な思い」とは何か 日本マクドナルドの対応から考えるメディアと差別の関係(Wezzy掲載|全文)
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2015|排除と忘却に支えられたグロテスクな世間体政治としての米国主流「LGBT運動」と同性婚推進運動の欺瞞(『現代思想』2015年10月号「特集=LGBT 日本と世界のリアル」掲載|全文)
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2014|科学の世界は男性優位? 女性のからだを表紙に使ったサイエンス誌に米国下院議員が抗議(ウートピ掲載|全文)
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2014|ヒラリー・クリントンも騙された……人権活動家ソマリー・マムの人助けは自作自演の行き過ぎた嘘だった【前編】(ウートピ掲載|全文)
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2014|「人助けは快感である」 反人身取引運動の活動家ソマリー・マムの辞職騒動から"正しい社会運動"を考える(ウートピ掲載|全文)
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2014|上から目線の男の解説にうんざり! あなたの身近に必ずいる「マンスプレイニング系男子」とは?(ウートピ掲載|全文)
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2013|「女も強く輝け」というプレッシャー パンテーンのCMにネットで賛否両論(ウートピ掲載|全文)
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2013|もし明日あなたがセックスワーカーになったら? 労働環境、相談所など、知っておきたいいくつかのこと(ウートピ掲載|全文)
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2013|映画評「R/EVOLVE-結婚と平等とピンクマネー」(関西クィア映画祭パンフレット掲載|全文)
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2013|生活保護とクィア(シノドス掲載|全文)
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2010|「カムアウトできる」「カムアウトできない」というレトリックの問題(インデペンデント・マガジン Pe=Po vol.1 掲載)
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2009|児童ポルノとフェミニズム(国際基督教大学ジェンダー研究センターニュースレター第11号掲載)
講演・イベント出演
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2022|モンタナ州立大学にてゲストレクチャー「Queer Dilemmas(クィアのジレンマ)」(オンライン)
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2022|オンライン音声イベント『#Bなに(LGBT の B ってなに)』ゲスト出演
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2022|長野県社会福祉協議会研修「『LGBTQ+ の人々に寄り添う』とは」講師
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2022|マイクロアグレッション連続講座第6回「性的指向に関するマイクロアグレッションと異性愛主義」ゲスト出演
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2022|異文化コミュニケーション学会関西支部(共催:全国語学教育学会)にて講演「偏った教え方、偏った言葉、疎外された生徒」※アーカイブ動画あり(ご連絡頂ければ URL をお送りします)
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2021|明治大学(根橋ゼミ)にてヒューマンライブラリー企画にゲスト参加
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2021|大手前大学にてゲストレクチャー「When Death Do Us Part(死が二人を分かつ時)」
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2021|有志による非公開の性暴力関連イベントにゲスト参加
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2021|英 Hyper Japan カンファレンスの『LGBT+ Japan Online Panel』に登壇 ※アーカイブ動画
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2020|国際基督教大学(ICU)の学生インカレ団体 PRISM とのトークイベント
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2020|書評会(全体評者として)吉野靫『誰かの理想を生きられはしない――とり残された者のためのトランスジェンダー史』
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2020|大手前大学にてゲストレクチャー「LGBTQ+: Outside the Framework of Freedom and Choice(LGBTQ+:自由と選択の枠組みから外れて)」
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2020|モンタナ州立大学にてゲストレクチャー「Being Queer in a Suburb in Japan(日本の郊外でクィアとして生きること)」
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2020|セクガク2020のイベント『男「性」を問い直す』登壇
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2020|足湯cafe&barどん浴でのイベント『「ふれる社会学」トークイベント ダイバーシティにふれる』登壇 ※イベント詳細
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2020|館林ライオンズクラブ(群馬県)定例会にて講演「私たちの多様な性とライフスタイル」(全文)
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2019|Sex and the Live! によるイベント『レペゼン地球署名キャンペーントークイベント~「分断」と向き合うために、今、語ろう。~』のトークセッションに参加 ※イベント詳細 ※イベント報告
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2019|大手前大学さくら夙川キャンパスにてゲスト講師(「You Speak Good (Bigoted) English!」)
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2019|早稲田大学演劇博物館主催イベント『エンパクに虹をかける - LGBTQ 入門』にて、講演「"ということになっている"社会の息苦しさ」、及び久保豊氏・大賀一樹氏とのクロストーク ※イベント詳細 ※アーカイブ動画 ※イベント報告 ※全文文字起こし
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2018|レインボーなごや主催シンポジウム&パレード『LGBT の夢と現実』にて登壇「LGBT の中の多様性と連帯」 ※イベント詳細 ※イベント報道 ※全文文字起こし
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2018|青山学院大学にてゲスト講師 "Bad Like A Native: Learning English as a minority (especially queer) person"
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2018|埼玉県高等学校図書館研究会にて図書館司書や高校教員向けの講演「多様性から目を背けない学校環境のために」 ※原稿全文
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2018|法政大学国際高等学校にて教員向け研修「型通りの『理解』が握りつぶす生徒の多様性」
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2018|在日本朝鮮人人権協会・性差別撤廃部会による連続講座の第1回「排外主義とセクシュアリティを考える」にて登壇 ※アーカイブ動画(前編) ※アーカイブ動画(後編)
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2017|青山学院大学にてゲスト講師「社会批評としてのクィア理論:クローゼットと同性婚の議論を通して」
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2017|高崎経済大学にてゲスト講師「同化主義とラディカリズム、アイデンティティポリティクス」
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2017|群馬県館林市の『スペアリブの店 FAT CATS』にて牧村朝子さんとクロストーク
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2017|青山学院大学にてゲスト講師「規範、周縁化、社会運動の戦略、同性婚」
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2017|日本産業カウンセラー協会北関東支部による連続講座『ダイバーシティ(多様性)社会に向けて』において講座「働くLGBTのホンネ」
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2016|小松サマースクール2016にて高校生向けの講演およびディスカッション参加 ※原稿全文
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2015|コミュニティセンター akta にて Janis さんと対談「わたしたちのピンクウォッシング」
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2011|上智大学ワークショップ『日本とJapanとクィアとqueer——日本におけるクィア・スタディーズの多様性と『グローバル』クィアの考察』にて発表「わたしの〈クィア〉とあなたの〈クィア〉は違う:グローバルでないドメスティックなクィアの不可能性」 ※原稿全文
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2010|英国日本研究協会にて学会発表「児童ポルノと法:反規制言説におけるナショナリズム」
メディア掲載・出演・その他協力等
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2022|第二回東京トランスマーチにてブース出展(本&ZINE即売会)※報告
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2022|漫画作品(タイトルその他未定)にエピソード参加
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2021-2022|アニメ作品『Lost Stars Planet』字幕翻訳参加
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2019|日本のLGBTの文化についてのドキュメンタリー『QUEER JAPAN』(監督: グレアム・コルビーンズ)出演〈英語・日本語〉※映画情報
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2019 | 『PinkNews』(イギリスの LGBTQ メディア)のスナップチャットストーリーシリーズ「Being Gay in Japan is HARD」に出演 ※動画(スマートフォンアプリ経由でのみ視聴可)〈英語〉
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2018 | 『Badi』創刊25周年特別記念号内「Next Gay YouTuber」特集ページ掲載 ※雑誌情報 ※報告
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2018 | 『Anime Feminist』のポッドキャスト「Chatty AF」72話「BL Manga」にゲスト出演 ※ポッドキャスト〈英語〉
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2018 | 『Anime News Network』による、自民党・杉田水脈の発言についての取材 ※記事全文〈英語〉
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2018 | 『Anime News Network』による YouTube 動画の紹介記事 ※記事全文〈英語〉
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2018|横浜市男女共同参画推進協会『フォーラム通信』のインタビュー ※記事全文
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2016|Global Voices の Navin Thompson による紹介記事 ※記事全文〈英語・マダガスカル語・スペイン語・ギリシャ語〉 ※筆者Navin Thompson氏のツイッター
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2016|日本文化とフェミニズムを扱うイギリスのウェブサイト『Anime Feminist』によるインタビュー ※インタビュー全文〈英語・日本語〉 ※エスペラント語訳
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2009|国際基督教大学ジェンダー研究センターニュースレター第12号にて対談「セクシュアリティと政治がご専門の CHALIDAPORN SONGSAMPHAN先生(2009年春特任教授)とポルノグラフィーについて対談しました」 ※記事全文〈日本語・英語〉
その他
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お詫びとご報告 元交際相手に対してのお詫びと、それを踏まえての皆さんへのご報告(2022年9月30日)
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