社会運動家や評論家は第一希望を必ず言え、と思う
私たちの思い描く未来を実現する最短ルートは、ゴールを高く設定し、第一希望を口に出すことにある。
瀬戸マサキ
2024.06.25
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最近、あるメディアで編集者をしている友人と電話でよく話す。
先日、「根本的にまず〇〇だよね」という原則論と、「でも現実にはこうせざるを得ないよね」という戦略論の、どっちも大事だよね、という話になった。
前者は理想論と呼ばれたり、後者は現実的と形容されたりする。
程度の差はあれど、多くの社会運動家や評論家はどちらかに立場が傾いているものだと思う。私はと言うと、そこそこ原則論寄りだろうなという自覚はある。
戦略論的立場からすれば、原則論は地に足のついていない机上の空論に見えるだろう。逆に原則論的立場からすれば、戦略論は日和った妥協主義に見える。しかし、どちらが欠けても社会運動は衰退するのだ。
この2つは両輪だから、役割分担と考えて、それぞれの立場から、互いに連帯しつつ問題点を指摘しあったりすればいい。
原則論寄りの私は、しかしどうしても、戦略論寄りの人たちに全幅の信頼を置けないでいる。理由は2つある。