近況報告と、5月10日のProgrezTribeイベントについて

ロゴ画像。クリームベージュ色の背景に、少しくすんだ赤、青、黄色、紫のインクのような模様があり、中央に少しポップなフォントで「ProgrezTribe」と黒に近い群青色(?)で書いてある。
追記(2025年3月22日午後5時56分)ProgrezTribeのニュースレターを開始しました。興味のある人はぜひメールアドレスを登録しておいてください。最新情報がメールで届きます! → https://substack.com/inbox/post/159595371
こんにちは〜マサキです。最近ずっとWezzyの過去の記事ばかり送ってしまって、読んだことある人からしたら「もう読んだよ〜」って感じだったかもしれません。ごめんね。
実はもうすでにご存知かもしれないのだけれど、私、腹を括って(?)とうとうXに戻りました。
本当はYouTubeだけとかPodcastだけとか色々考えてたんだけど、GoogleもDEIポリシーの撤廃を発表したし、もうまともに広く声を届けようと思ったら悪に加担する他ないんだって認めざるを得なくなったなって。(例えばGoogleはイスラエル軍のIT関連のことやってます。)
当然、しばらくもがいたんですけどね。BlueSkyだけでやっていく? とか。
でもそうやって「クリーンでいたい自分」を守るより、自分の声が届くべきところに届いたらいいなっていう思いの方を優先することにしました。
というわけで、今はもうXにもいるし、インスタにもいます。悪に加担しながら、それを上回る善を実行していこうと思います。
ただ、SNSに戻ったとは言っても、個人的にデジタルでインスタントな世界に居続ける生活は嫌だなと思ってるので、最近「長風呂で読書」という習慣を始めました。あと週に3回もジムに通ってます。好きな音楽聴きながら筋トレして、週1回はプールにも入ったりして。
さらに何か「デジタルでインスタント」なものばかりじゃないことが始めたくて、新しいプロジェクトを立ち上げようともしています。
先日Xでも書いたのですが、
日本に住んでるけど日本語に自信がない人や、英語で自分の考えを伝えたいけど実践の場がないと困ってる人など、いろんな人が「simple English」「やさしい日本語」で議論できる場所。対面で集まる場も作るし、オンラインの場も作る。ちゃんと継続的にやりたいから、無料プラン以外に有料プランも作って、それに見合った内容を提供する。[…]社会正義について語れる場所という感じにしようと思ってます。
といった感じのことです。
「simple English」「やさしい日本語」とは、例えば子ども、特性のある人々、移民などの非ネイティブ話者にとっても理解しやすいように、語彙や文法構造をある程度シンプルなものに限定した書き方/話し方のことです。
例えばWikipediaは日本語版やフランス語版など言語ごとに分かれていますが、その中の1つとして「simple English版」があります。https://simple.wikipedia.org/
日本語でも「やさしいことばニュース」というNHKのニュースサイトがあります。https://www3.nhk.or.jp/news/easy/
昨年から英会話を教え始めて気づいたことの一つに「実際に使わないと言語は上達しないけど、ある程度上達しないと実際に使う場にはアクセスしづらい」という状況にある学習者が多い、ということがあります。週に1回1時間だけ私と英語で話すのでは、やはり限界があるだろうなとも最近感じていました。
それと同時に、例えば私には友人や家族に移民が何人もいるのですが、その人たちにとって日本の社会問題、特に外国人に関する法律や方針などはダイレクトに生活に直結しているのに、それらについての議論はほとんど日本語で行われている、つまりその人たちは議論から疎外されている、ということも、何年も前からずっと気になっていました。
というわけで、じゃあもうそういう場所作っちゃおうかな! って思ったわけです。ゆっくり話してOK、文の途中で止まっちゃってもOK、他の人が言ったこと全部理解できなくてOK、という場を作れれば、かなりいろんな人が社会問題の議論に参加できるよな、って。
議論って、そりゃあ何かを決めなきゃならない状況で行われる議論は確かに効率よくやったほうがいいんだろうけれど、マイノリティが社会や自分たちについて議論する時って、そういう何かコンセンサスみたいなものに辿り着くことが目的じゃないことってたくさんあるし、それで全然いいよねっていうか、むしろコンセンサスに辿り着かないからこそ参加者たちがのちにそれを重要な議論だったと振り返るようなものもあったりするじゃないですか。
こうだよね、うんそうだよね、でもこうだよね、確かにそうだね、これが正しいかな、いやそれは間違ってるよ、そっかじゃあこれが正しいのか、本当にそうかなあ、さっきのやつって本当に間違ってたかなあ、確かにあれはあれで理解できるところあったよ、でもじゃあこれとの整合性はどうするの、それもそうだよね、いやそもそも整合性って必要なのかな、でもやっぱりあれは間違ってたと思うんだよね……
その日誰も合意に至らなくても、何も「これを学んだ」と言えるものがなくても、それでも重要な議論というのは、ある。もっと言えば「その場に自分がいて、自分の気持ちをシェアできた」という経験だけだって、その議論がその人にとって大きな価値を持つ理由になり得る。
どうせ私たちが議論したところでそれが法律になるわけでもないんだから、だったら結論を急ぐような議論をする必要はないのかもしれない。誰も合意しないまま終わるような議論だっていい。そう考えたら、ゆっくり話したり文の途中で止まっちゃって議論が進まなくても何の問題もないし、他の人が言ったことを全部理解できなくても何の問題もない。気になれば訊けばいいし、訊かれたらゆっくり時間をかけて説明したっていいわけです。急いでないんだから。
そう考えると「simple English」や「やさしい日本語」でする議論というのは、単に使う言語がシンプルになるというだけではなくて、もっと大きな力を秘めているなあと思います。
先延ばし癖のある私には珍しく、既にだいぶプランが固まってきています。先日たまたま行った場所で「うわーここでイベントやりたいな」って思って、余計にやる気に拍車がかかりました。
方向性としては、基本的にDiscordサーバーを本拠地として、対面イベントを2〜3ヶ月に1回開催することになりそうです。言語と社会問題について関心のある知り合いにも相談して、立ち上げに向けて色々と一緒に動いてもらっています。Discordサーバーのチャンネルもかなり作り込んでいます。(権限の設定が難しすぎるね…!)
また、↑の引用にある通り、無料プランだけではなく有料プランも用意します。
もう少しその理由を説明すると……やるからにはちゃんとやりたいな、というのがあります。
私の趣味の延長みたいにしてやってしまうと、中途半端に人がいるんだかいないんだかみたいな過疎状態になったり、交流がどんどん減っていってしまったり、挙句に突然終わりになったりしちゃうだろうなと思う。
なので、持続可能なものにするためには一部有料にする必要があるな、と。
有料だと私も「これは対価をもらってやってることだから、ちゃんとしたものをお返しするぞ」と思えるし、多少やる気が低下する時期があっても「真剣にお金払って参加してる人がいるんだから頑張ろう」と思えるし、もし交流がどんどん減っていく傾向が見えたら「自分がどんどん投稿して交流を活発に戻すぞ」とか思えると思う。
というわけで、具体的には、
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無料プラン:テキストチャンネルで交流したり、無言のBGM付き勉強部屋に参加できる。
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有料プランA:メンバー同士や、ゲストを迎えての音声ディスカッションに参加できる。
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有料プランB(英語学習者向け):社会正義に関する英語の文章や映像を解説する動画コンテンツが見れたり、英語学習の簡易コーチングが受けられる。(希望者は別途料金で個人レッスンを申し込める。)
の3つのプランを用意するつもりです。金額はまだ未定です。
このニュースレターではこれまで英語や日本語どころか語学や言語のことすら特に取り扱ってこなかったので、別に興味ないよ〜という人も結構多いとは思います。
でも、例えばもし英語に興味がなかったとしても、「やさしい日本語」で社会問題について議論する、ということに意味を見出せる人というのは結構多いような気がします。
ネイティブ話者やそれに近い運用能力を持つ参加者には、できる限りはっきりと、できる限りしっかりした音量で、シンプルな語彙や文法で話すことを推奨することになりますので、英語に興味のない日本語話者の人はぜひ日本語のディスカッションに参加して「どうやったら日本語が得意でない人に伝わりやすい言い方ができるか」を模索してもらえたらと思います。
(追記:「できる限り」という言葉を2箇所挿入しました。これは、ネイティブ話者やそれに近い運用能力を持っていても言語障害などがあり発音が比較的不明瞭だったり、疾病等により一定以上の音量で発話することが困難だったりする人がいるからです。むしろProgrezTribeでは、そのような言語的状況にある人々が無理をせず気楽に発言できる場を作りたいと考えています。そういう意味では、ネイティブ/非ネイティブという腑分けの仕方には大きな再考の余地があるかもしれません。2025年3月21日午後11時50分)
また、ディスカッションのゲストについては私が幸運なことに恵まれているつながりを総動員するので、当然フェミニズムやクィア系の論者、研究者、アクティビストはかなり色んな人に声をかけられますし、それ以外の分野からも呼びかけできそうな人というのがたくさん思い浮かんでいます。
日本語話者のゲストは「やさしい日本語」によるディスカッションに参加してもらうので、この点でもやはり、英語に興味がない人でも楽しめる/活用できる場になるのではないかなと思います。
ここまで書いた以外の詳しいことはまた追ってご連絡しますが、現時点で決まっているのは以下の通りです。
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コミュニティの名前は『ProgrezTribe』で、プログレス・トライブと読みます。前半は進歩主義や左派を意味する「progressive」。後半はもともと部族という意味で、現在は興味関心/ライフスタイルを共有する人々のまとまりのことも意味するようになった「tribe」という言葉です。
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対面イベントは東京の東高円寺駅の近くで行うことになりそうです。
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有料プランは無料お試し期間を設ける予定です。
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立ち上げイベントを5月10日(土)の夕方〜夜にかけて高円寺で行います。このイベントの最中にDiscord参加を解禁します。
5月10日の立ち上げイベントですが、日英バイリンガルで社会問題についてガンガン発信してて最近本も出したスペシャルゲスト(分かる人には誰だかすぐ分かりそう…w)を呼んで、その人と私で「言語と周縁化 Language and Marginalization」みたいなことをテーマに日英混在トークをして、その後会場全体でディスカッションをする、という内容を予定しています。
トークやディスカッション以外の時間はDJがプレイしてくれるのですが(そのうち1人は今私が教えてる生徒さん…! 嬉しいねえ)、途中でオープンマイクの時間も設けようと思っています。詩の朗読、歌、スタンダップコメディなど1人5〜10分くらいの枠でパフォームしてもらうやつです。当日入場時に申し込んでもらおうと思ってます。何かパフォームできることがある人はぜひご検討ください!
何か質問がある人はコメント欄でも返信でも送ってくださいね。
ではでは、会える人は5月10日にぜひ会いましょ〜。また続報をお楽しみに。
追記(2025年3月22日午後5時56分)ProgrezTribeのニュースレターを開始しました。興味のある人はぜひメールアドレスを登録しておいてください。最新情報がメールで届きます! → https://substack.com/inbox/post/159595371
最後に、最近投稿したツイートの中でそこそこ反響のあったものをいくつか紹介します。

今回のこの曲について、反レイシズムの観点から結構多くの突っ込みが入っていまして、というのも昨年ビヨンセがカントリーのアルバムを出した時にすごく叩かれた、という背景が。
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